遺産をもらえない法定相続人

法定相続人であっても、必ずしも被相続人の遺産をもらえるとは限らない。民法は、次の行為をした者を相続失格として、相続人になれないと定めている。

⑴ 故意に被相続人、先順位または同順位の相続人を死亡(未遂)させ刑に処
  された者

⑵ 被相続人の殺害を知りながら、これを告発しなかった者。

⑶ 詐欺または脅迫により、被相続人が遺言をし、撤回し、取り消し、変更
  することを妨げた者

⑷ 詐欺または脅迫により、被相続人に遺言をさせ、撤回し、取り消させ
  または変更させた者

⑸ 被相続人の遺言書を偽造・変造し、破棄し、または隠匿した者

 また、相続欠格者ほどではないが、被相続人を虐待、または重大な侮辱を加え、その他著しい非行があった推定相続人については、被相続人は家庭裁判所に請求し、その者を相続人から外すこともできる。(相続廃除という。)
 なお、相続人も自分の意思により、被相続人の遺産を受け取らないこともできる。被相続人の遺産には借金のようなマイナス資産も含まれているからで、このような場合、相続人は遺産をもらう権利を放棄することもできる。ただ、この相続放棄は相続開始を知った時から三ヶ月以内に家庭裁判所に申述する必要がある。この他遺産はもらうが借金(債務)は相続財産を限度として責任を負うという限定承認もあるが、相続放棄が単独でできるのに対し、限定承認は相続人全員でしなければならない。相続放棄も限定承認もしない場合、自動的に相続を承認(単独相続という)したことになる。

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